この記事は、生まれつき「左利き」の人間が右利きに矯正されたため「左右盲」になった人間が、その原因と治し方をまとめたものです。
私はもともと「左右盲」でしたが、左右盲が起きていた原因とその治し方理解した今は、右と左を瞬時に判断できるようになり、車の運転もできるようになりました。また、利き手を矯正されたのが原因と思われる抑圧感もなくなり、以前よりずっと生きやすくなっています。
※今回紹介する「左右盲」は主に、利き手の矯正で左右盲になっている場合のお話です。
左右盲ってなに?
右と左が瞬時に判断できない。また右と左を判断するまでに時間がかかる。
右を見ろ!と言われ左を見てしまうなど、咄嗟に判断した時の右左が逆になっているのような状態を指します。
左右盲にはさまざまなタイプがあり、「生まれつき左右の感覚が乏しく、左右盲である」ということもあるようですが、利き手を矯正されて左右盲になったという人は多いようです。
私自身も左利きから右利きに矯正されている人間です。決して「右と左の概念が分からない」ではないですね。
「利き手」が左右盲が起こる原因になっている
なぜ左右盲が起こるのでしょうか?
どうも「左利きの人間が右利きに矯正されるとそうなりやすい」というのがものすごく大事なポイント。左右盲には「利き手」というのが関係しているようなのです。
その前に、右利き左利きの話を軽くしておきます。
どうして生まれつき右利きと左利きの人間がいるの?
生まれつき右利きで生まれる人間が90%、左利きで生まれる10%くらいだと言われています。この数値はとても興味深いですね。どうして全部同じになってないんでしょうか。
これは生き物の種としてのニンゲンが絶滅しないように、わざわざこの割合になっているんだと私は考えています。どうも種というのは全部一緒ではなくイレギュラーなものを一定の割合で入れておいたほうが淘汰されにくいのです。
左右盲が起こる原因ってなに?
さて話は戻って、左右盲の原因の話。
「利き手を矯正された人が左右盲になる」というのがポイントで、生まれつき右利きの人や、生まれつき左利きだが、右利きに矯正されなかった人は通常、左右盲になりません。
どうやら右か左かは、頭で考えるものではなく、身体の感覚が覚えている
人間はどのようにして右と左を認識しているのでしょうか。
どうも、人間が右か左かというのは、「頭で考えて判断するのでなく、身体の感覚で判断している」ものだと思われます。
私たちが頭で考える間もなく瞬時に右か左かを判断できる理由はそれですね。
また、どうして瞬時に右左が判断できるのかというと、人間の「利き手」に助けられていると思います。
たとえば生まれつき右利きの人間は、右って言われれば「自分の中の『右の感覚』を基準に」右を判断します。左利きの人もしかり「自分の中の『左の感覚』を基準に」判断をします。
さて一方の「利き手を矯正された左右盲になっている人」はどうかというと、ここが興味深いポイントです。どうも左利きの人間が右利きに矯正されると、「後天的に」右左を教え込まれてしまうのです。「箸を使う方の手が右でしょ」というのはこれの最も典型的な例で、こうやって利き手を矯正された人は「右か左かというのは頭で判断するもの」だって思ってしまうのです。
よって不幸にも、利き手を矯正されてしまった人間は、利き手を矯正されていない人が使ってる「身体の感覚で右左の判定をする方法」が使えないのです。
つまり、右か左かを「身体の感覚で判断するか」、「頭で1秒考えて判断するか」。利き手を矯正されていない人と、利き手を矯正されている人とでは「右と左の判断方法が全く違う」んです。
左右盲が起こる原因を詳しく説明してみると
まず、そもそも左右盲が起きている原因は何かというと、
「身体の感覚での右左」と、「頭の考えた右と左」が、コンフリクト(衝突)してるから起きるのではないかと思われます。上で述べた通り、左右の判断方法というのは2種類あり、その方法がまったく違うため問題が起こってるのです。
もう少し詳しく言うと、利き手を矯正された人間の「生まれつきの利き手」と「後天的に教え込まれた利き手」が逆になってるから起こります。
そこで私の、本来は左利きの人間が、右利きに矯正された例を挙げて説明しましょう。
「本来の利き手」と「後天的に教えらた利き手」の位置の不一致で左右盲は起こる
私は左利きなので「利き手は左に位置するもの」が本来「正」とするのが本来あるべき状態なのですが、しかし、後天的に「利き手は右に位置するもの」とされると、図の2つ目のような状態が起こります。
※わかりづらくてごめんなさい・・・あとでちゃんと図に起こしたい・・。
【図の見方…正面から見て、左手・頭・右手とお考え下さい。赤が矯正される前の本来の利き手だよ。】
■本来あるべき状態
左(^o^)右
↓
■利き手を矯正されると感覚的な理解はこうなってしまう。
右(^o^)左
「自分の利き手は右手のはずだから、利き手は右の位置にあるはずなんだよね・・・?アレッ!!???」そう、後天的に頭で教え込まれた自分の利き手は「右」という理解が、見事に利き手の位置をコンバートしてくれちゃうのです・・・・。
そう、左右盲というのは、本来の利き手と、後天的に教えらた利き手との、位置の不一致で起きるものではなかろうかと思われるのです。
どうして左右盲の人は瞬時に右左が判断できなくなるのか
右利きに矯正された人間が、頭で一秒考えれば右と左は分かるのに、右を見ろと言われ、咄嗟に左を見てしまう。それは何故か???
それは多分、後から頭に教え込まれた右左よりも、生まれつきの感覚の右左の方が強いのでしょうね。
そのため頭で考えた右左の情報が、生まれつきの感覚の右左の方に「上書き」されてしまうのです。また、それと同時に上で述べたコンバート現象が起こり、判断に混乱をきたすと考えられます。
左右盲の治し方
長くなってきたので、簡潔にいきましょう。左右盲になってる人がどうやったら瞬時に右左が判断できるようになるのか。
もう分かりますよね。頭で右左を判断をするのをやめて、本来の利き手の感覚での右左の判断に直せばいいのです。
治し方のコツは、本来の利き手を身体に染み込ませること
左右盲を直すには、本来の利き手はどっちなのかを自分自身が理解することが最も重要なポイントです。
左利きが右手に矯正された人の場合は、「自分は本当は左利き」というのを自分に、強く認識させます。その時「左の方が主であり、右は副」みたいな感覚がいいと思います。
そうしていくと、本来の自分の利き手が「左」であり、それが「左に位置している」というのが一致します。この「一致させる」というのがキモ。ねじくれているのを正しい状態に戻すっていう動作をここではやっているのです。
私の場合はもう、「自分は本当は左利きなんだな」って気づいたときから左右盲が直り、少なくとも右左を逆に見てしまうということはなくなりました。
早い・・・・。どうも、普通にしていても左手のほうが右手より存在感があるので、それに引きづられて徐々に直っていきました。今ではすっかり左手を使う機会が増えました。
人によっては訓練する必要があるかもしれません。とにかく、本来の利き手の位置を身体に思い出させる、染み込ませるというのがポイントです。
中でも「カバンを持つ手を利き手じゃない方にする」という方法はなかなか良いです。利き手じゃない手がカバンで埋まり、利き手の手の方をよく使うようにするという環境を強制的に作れるからです。
左右盲がうまく治らない例も考えられます
生まれつき「右と左の感覚が薄い」って人は治らない可能性があります。
また、「右利き」、「左利き」以外にも「両利き」という人が僅かながらいらっしゃいます。両利きの人の割合は1%とも言われています。
左右の感覚が薄い以上、身体の感覚で左右を思い出させるという方法が使えないので、、すいませんが上で紹介した方法はおそらく使えないです・・。
余談1:なんで左右盲に気づいたの?
別に瞬時に右と左が判断できなくても生きてて困ることはなかったんですが、1つだけ致命的に困る事態に遭遇しました。20歳くらいかな。なんだか分かりますよね・・・。
車が運転でない・・・・・・。
右と左を瞬時に判断しないと困ったことになると言ったら、やっぱり車の運転なんですよ。せっかく免許取ったのに、、、これをなんとかせねばと思ったときに、左右の感覚が逆になっているというのに気づき、その原因はなんなのか考え出したことがきっかけです。走る凶器にならなくて本当によかった。
余談2:左利きの人間は早死だから、右利きに矯正した方がいいと思って矯正した。by母
やっぱり右利きのものばかりでできている世の中では、左利きは不自由なことが多いです。右の方に矯正してくれた母には感謝しています。しかし、
左利きの人間が早死なのは、右利きの世の中が生きづらいからではないと思いますよ。おそらく、左利きに生まれた時点でもう早死になんです。
左利きの人間は、なんか右利きの人とは感性や考え方違うって感じることが多いですね。そのためストレスを感じやすい人は多いと思います。統計的に見て左利きのほうが寿命が短いというのは事実ですが、もちろん左利きで長生きな人もいます!
あと最後に、親御さん、子供の利き手の矯正は絶対にやめてください。
車を運転した場合、左右盲が原因で交通事故を起こし、自身が死ぬ、人を死なせてしまうという可能性はすごい跳ね上がると思います。
もう一つ、利き手の矯正によってその子が抑圧感を抱えながら生きることになってしまいます。私は抑圧感がとても大きかったです。自分から発言しない、何か合っても言い出せないなど、なんだろうこの謎の抑圧感は・・・と思いずっと生きてました。
利き手の矯正はイコール本来の利き手を封じ込めるということなのです。
以上、利き手を矯正されて困っている方に少しでも届きますように。
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